学園祭やお店などグループやチームで利用するオリジナルのTシャツの作り方を解説します。
本書の対象読者は数十枚単位で自分たちだけのTシャツを作ろうと考えている人です。会社の総務部やサークルの学生、町のサッカーチームの監督さんやバレーボールクラブのママさん達を想定しています。制作枚数が1枚など、小規模であっても作り方は変わりませんので、個人で作りたい方も参考にしてください。
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チームや自分だけのTシャツを作ることはとても簡単です。Tシャツにプリントして欲しい手書きの原稿や、パソコンで描い絵、デジカメの写真を用意して、業者にプリントを依頼します。プリントしてほしいTシャツは業者が提供するものから選びます。自分が持っているTシャツにプリントしてもらいたい場合には事前に確認しましょう。
Tシャツの制作を依頼する業者は衣料品の材料となる布に図柄をプリントする技術をもった業者のことです。業者はプリント技術をサービスとしているので、オリジナルTシャツの作成は「オリジナルプリント」と呼ばれることもあります。インターネットで業者を検索するときには「オリジナルTシャツ」と併せて「オリジナルプリント」で検索してみることをおすすめします。
用意しておくもの:
考えておくこと:
業者探しはインターネットで検索するか、地元の企業が良いのでしたら電話帳で調べたりします。学校のイベントでオリジナルTシャツを作るなら、学校の先生や先輩に聞くと良いかもしれません。
インターネットで検索する時のキーワードは「オリジナルTシャツ」「オリジナルプリント Tシャツ」がおすすめです。絞り込むなら「クラスTシャツ」や「バンド Tシャツ 作る」などが考えられます。Yahoo! カテゴリの「ショッピング > オリジナルTシャツ」も参考になります。
余談になりますが、筆者は「オリジナルTシャツプリントの風船工房」というところを利用しています。インターネットでは老舗にあたるところなので安心して利用できると思いますが、ホームページの使い勝手がちょっと悪いと思うのでここで注文するなら電話が早いかもしれません。
(プリント業者を比較したホームページがどこかにないかな。。。)
相見積もりを取るためにプリント業者はいくつかピックアップしておきましょう。地元の業者ですと数多くないと思うので、インターネットでも調べておいた方が良いです。業者選びはホームページの内容を見てもわからないことが多いので、見積もりのために連絡先を集めましょう。見積もりすることを考えて集める連絡先はメールアドレスが良いです。
プリント業者はいくかピックアップしたと思うのですべての業者に見積もりを依頼します。面倒ですがやって損はありません。電話の対応やメールの文面からその業者の雰囲気などがわかるのでトラブルに備えるという意味でも実際の注文前に業者の声を手に入れて対応の具合などをつかんでおきましょう。
見積もりの方法はメールが手軽です。ピックアップした業者に作成にあったての条件を書いて送ります。
見積もり文章の例:
クラスで着るTシャツを作りたいのですが、 以下の条件で作成していただいた場合、一番安い金額でいくらになるでしょうか。 ・半そでTシャツ ・枚数:30枚 ・デザイン:前面の胸元に大きめにプリント(紙の原稿です)
上の例は"制作費の安さ"を比べようとした見積もり依頼です。こだわりたいポイントを明確にすると業者も見積もりしやすいでしょう。
オリジナルTシャツの作成を依頼する場合、Tシャツもそのプリント業者で仕入れることになります。自分たちが持っているTシャツにプリントして欲しい場合は事前に確認しましょう(いわゆる「持ち込み」)。
そんなわけで、新たにTシャツを選ばないといけないのでTシャツ選びにも注意しましょう。お気に入りの色や形、首まわりの伸び具合や洗濯したときの色落ち、また品質に見合った価格などTシャツ選びのポイントを説明します。
プリント業者にお願いしてTシャツのカタログを送ってもらいましょう。やはりカタログはホームページに掲載されていない製品も見ることができますし、みんなであれやこれやと選ぶのにも重宝します。カタログの請求にかかる費用は業者さんに直接問い合わせてください。送料のみで送ってくれるところもありますし、実費を請求されるところもあります。
カタログに代金がかかっても、制作の金額に対して値引き交渉しましょう(笑)。
プリント業者のなかには実際にプリントしたいTシャツの生地やサイズ、色合いを確かめる意味で、衣類の貸し出しを行っているところがあります。貸し出しサービスはぜひ利用しましょう。Tシャツの実物を手にすることで制作にもやる気がでてきます!
安くてそこそこ丈夫な生地でもサイズ(形)がフィットしないシャツがあったりするので、値段だけで決めるのは結構難しいです。カタログやホームページで見ている生地の色と実際の生地の色はたいてい異なりますので、イメージ優先のチームなら実物を借りるのはたいへん有意義です。
借りるときもカタログと同じくいくらかの費用が発生しますが、こちらは基本的に送料のみです。もちろん借りたものを傷めたり破いたりすると弁償しなければならないので、借りたものですから取り扱いにも注意しましょう。もしもプリントする図柄が「白一色」など、決まっているのなら、何かのロゴがプリントされたTシャツを借りれないか聞いてみましょう。
プリント方法なんて専門的なことは信頼のできる業者にまかせれば良いと思いますが、お客の無知をいいことに値段の高い作成方法を提案されても困りますからプリント方法についても理解しておきましょう。印刷方法の名称は同じ技術でも業者によって呼び名が違うことがあります。ここでは名称違いが少なくて定番のプリント方法を紹介します。
1色ごとに、版をおこして印刷する方法です。一般的なプリント方法であり、仕上がりも市販のTシャツと変わらず、洗濯するとプリントがはがれたり色落ちすることがありません。
料金は1色毎に版が必要なのでプリントしたい色数が多いほど製版代金が掛かるのが普通。また、プリントの大きさが大きくなるほど製版代金も上がります。
プリントを追加注文する場合に版があれば新たに版を製作する必要がないので、業者さんに版を残してもらえる期間を訪ねておきましょう。そしてその期間なら製版代が必要なく追加の注文ができることを確認しておきましょう。
家庭用アイロンプリントと同じ技術を使って印刷する方法。もちろん家庭でプリントするのとはわけが違うのでプリントの堅牢度は高く、1度の洗濯でプリントがボロボロになってしまうようなことはない。
ひとつの図柄につき1枚のプリント用シートが作成されるので、色数によってプリント代金が上がることがない。ある写真をプリントしたTシャツを1枚だけ作りたい時など、少数の注文に適しています。また、プリントしたいデザインを転写用のシートに再現するので色数が多かったり複雑なデザインでも仕上がりは美しい。
価格でプリント方法の選ぶならシルクスクリーン印刷は大量プリント向け、転写プリントは少量枚数のプリントに適しています。枚数の目安は1〜10枚だと少量です。洗濯してもプリントが落ちないなど、プリントの仕上がりで選ぶならシルクスクリーン印刷がおすすめです。
注文前に再確認!
シルクスクリーン印刷/スクリーンプリントは1色毎に版代が増えるのでプリントに使う色を1色にします。2色以上の多色刷りですと、版下代、製版代が高くなります。あらかじめ安く仕上げるためにプリントするデザインを文字やロゴにしておくと良いでしょう。また、たくさんの色を使っている写真やイラストを無理矢理1色でプリントするとプリントされた図柄が何なのかわからなくなります。
Tシャツはプリントできる面積に限りがあります。ほぼすべての業者は胸から背中にかかて印刷したり、袖口を囲うような方法でのプリント注文を受け付けていません。Tシャツ全面にプリントするような場合は、かなり複雑な作業を施してもらうかTシャツになる生地の段階でプリントしておかないといけないのです。プリント可能な最大サイズは「A4」「A3」「20cm X 20cm」 という具合に制限されています。業者のホームページにも掲載されているはずです。かならず確認しましょう。
オリジナルTシャツを作るときにプリント作業は必須です。このプリント作業は版画やプリントごっこと原理的には変わらないので、かならず版が作成されます。ある絵柄の版が無くなると同じ絵柄でプリントしようと思っても版を新たに作らなければいけません。プリント業者によっては版を1度使ったきりで破棄する場合があり、後日追加で注文しようと思っても新たに版を作らねばならず版代金が新規の注文時と同じだけ掛かります。
学校行事で1回しか着用しない物なら一番安いTシャツを選ぶと良いでしょう。記念にとっておきたいとか、あとで何度も使うような場合は、生地のしっかりしたTシャツを選びましょう。特に海外の製品は頑丈(生地が厚い)ものが多いです。海外のブランド製品ですとanvil、Hanes、FRUIT OF THE LOOMなんかは取扱業者も多いと思います。
余談ですがHanesってHanesblands Inc. のブランドのひとつで、このHanesblands IncはChampionブランドも抱えているのですね。
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